鼻のしくみと動き

まずは、鼻のしくみや働きについて知り、「なぜ鼻がつまるのか」を根本的なところから理解していきましょう。

呼吸の空気取り入れ口

鼻は呼吸器の一部で、空気の取り入れ口としての大切な役割を持っています。呼吸とは、体の中に酸素を取り入れ、二酸化炭素を排出することをいいます。鼻から空気が入り、ノド、気管を経て、肺に達し、ここでガスの交換をします。

除塵、加湿

空気の取り入れ口としての鼻の役割は肺に安全な空気を送り込むことです。

「安全な空気」であるためには、まず異物、ゴミ、ホコリなどが取り除かれていることが必要です。最初は、鼻毛で大きなホコリをキャッチし、次に鼻の粘膜の水分でごく小さなホコリを吸着します。花粉の多くはここで吸気から取り除かれます。

鼻の粘膜は、突起が入り組んだ複雑な形をしていますが、これは吸入した空気とできるだけ接触する粘膜の面積を増やすという意味があります。これによって、粘膜の温度、湿度が吸気に移り、吸気の加温、加湿を図れることになります。

空気は鼻を通過することによって、ホコリが取り除かれ、体温に近く、湿度の高い、「安全な空気」になるのです。

冷たくて乾燥した空気が、鼻を通ることによって、暖められ、加湿されるイメージ図

鼻が詰まると・・・

鼻が完全に詰まってしまった状態を考えてみてください。

口で息をするので、口やノドの粘膜に負担がかかり、ノドの粘膜がカラカラになり、炎症を起こしたりします。
さらに肺に、ホコリが十分に取り除かれていない、乾燥した冷たい空気が入るので、負担がかかります。

鼻の高さは環境で・・・

余談ですが、熱帯地方の人々は周りの空気がすでに高温・多湿なので、鼻の役割は比較的少なくてすみます。すなわち、鼻が小さい(低い)のです。
一方、寒冷地方の人々は、低温で乾燥した空気を加温・加湿するため、鼻には大きな役割が課せられています。すなわち、鼻が大きい(高い)のです。

左は北欧の鼻の高い人のイメージ、右はアフリカ系の人のイメージ。

左は北欧の鼻の高い人のイメージ、右はアフリカ系の人のイメージ。
左では、吸気をまず皮膚にぶつけて、直接冷たい空気を吸わないようにしています。
右では、暖かくて湿った空気なので鼻が低くても大丈夫。

鼻のもう1つの役割

鼻の役割として、もう1つ、なくてはならない機能が、嗅覚です。

「におい」は五感の1つとして重要で、ヒト以外の多くの生物では最重要な感覚です。
生きていく上で、食物がどこにあるのか、あるいは食物や環境が安全か危険かという重要な判断を下すデータとなります。
さらに子孫を残すための異性の存在やその状態の判断にも、においの情報が欠かせません。さらに嗅覚は味覚にも大きく影響するため、食生活を楽しむ上でも嗅覚は重要な役割りを持っています。